2024.10.25
【講演】埼玉県南部高等学校等保健会でレジリエンス研修会を行いました。
2024年10月25
埼玉県南部の各高等学校の保健委員会に所属する生徒さん達42名と44名の教職員の皆さまに、協会理事の小林美佐子が「逆境や困難に負けない力『レジリエンス』を育てよう!」というテーマで講演を行いました。
講演会で学んだことを各学校に持ち帰って発表したり、他の生徒さん達に伝達研修を行うということで、皆さんメモを取りながら真剣に聞いて、ワークに取り組んでいました。
講演の最後の質疑応答では、たくさん質問がありました。
質疑応答の内容と感想を抜粋してご紹介します。
【質問】
①なぜレジリエンスに注目するようになったのですか。
→私は2012年まで「思いやりがある人は、どのような養育環境で育ってきたのか」とか、「養育態度の親子間伝達(親は子どもにどのような躾けをしてきたと考えていて、大学生になる子どもは親が行う躾けをどのように受け止めているのか)」などについて研究していました。しかし、2011年に東日本大震災が起き、親を亡くした子どもたちが一人で生きていくのを見て、何があっても子ども達に生き抜いて欲しいと思いました。そして、災害大国日本の子ども達には特に、凹んでも凹んでも立ち直る力が必要だと思うようになり、レジリエンスの研究にシフトしました。
②なぜレジリエンスの講演をしているのですか。
→日本を担う子ども達に何があっても元気に逞しく生き抜いて欲しいと強く思って講演をしています。そして、講演を聞いた人が自分のレジリエンスに気づいたら、今度はその人が自分の身近な人や大切な人が苦しんでいる時に助けられるといいなと思って講演を続けています。
③授業でメンタルについて学んでいますが、その教科書の中に「悪い状況を想像しておくことも大事」だと書かれていましたが、どう思いますか。
→災害が起きた時に慌てないように避難訓練をしますね。同じように「レジリエンス講演会」も予防教育の位置づけとして行っています。何か起きた時にレジリエンスを知っているのと知らないのとでは、大きな違いがあります。何が起きても圧倒されて立ち直れなくならないよう、普段から凹んでも立ち直るための方法を考えたり、練習して予防的に準備しておくことはとても大切だと思います。そういう意味で「悪い状況を想像する」ということが大事だと書かれているのではないかと思いました。
【生徒さんの感想】
・今回の講演は本当に自分が聞きたかったものでした。何をやってもうまく行かない時期だったり、やめたくなる時期が今まであって、その度に自分と闘ってきました。これからそういうことがあったら、この講演を思い出して乗り越えて行きます。本当にありがとうございました。
・メンタルがやられてしまうとどうにもならないと思っていたが、いろいろなアプローチによってどうにかなるということを学びました。貴重なお話をしてくださりありがとうございました。
・自分では気づいていない強みに気づくことが出来た。
・自分を見返すことができたのでとても安心した気持ちになった。
【先生方の感想】
・すごくわかりやすくて生徒も聞きやすかったと思います。なかなか立ち直れない人、問題から逃げる人が多い中、生きていく上で必要な力、レジリエンスについて学べて前向きな気持ちになりました。
・小林先生のお話されていた、若い人に強く生き抜いてほしいというメッセージにとても共感しました。ご講演いただきありがとうございました。
・自分のできないところばかりに目を向けてしまっていたけれど、強みを再確認することで、少し自信を取り戻せた。
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埼玉県南部高等学校等保健委員会は、早くから「レジリエンス」に着目されており、2015年にもレジリエンス講演会としてお話させていただきました。
2015年の埼玉県南部高等学校等保健会のレジリエンス講演会報告
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