2017.03.03
ご活躍の様子レポート(江口智子さん)
『看護師として、レジリエンス伝道師として』(江口智子さん)
認定レジリエンス・トレーナーであり、フリーの看護師として、看護師や介護職の方々に職場やプライベートで活用できるレジリエンスを伝えていらっしゃいます。
また、中学校からも招かれ、レジリエンスを伝えていらっしゃいます。
(看護協会主催のレジリエンス講座)
(中学生へのレジリエンス教育)
2018年1月には、『レジリエントなナースの創り方 折れない心で働き続ける』(文芸社)を出版されました。
インタビュー
ーレジリエンストレーナー養成講座を受講されたきっかけは?
病院勤務の看護師長時代、自分の部署に配属された、1人の新人看護師の退職が受講のきっかけです。看護師の1年目はとにかく大変だが、乗り越えた2年目から本当の意味で看護の仕事の楽しさややりがいを実感できる事が多くなるのです。それゆえに、辞めないように、意識して新人と関わってきたつもりでした。
退職した看護師は、一見なんの問題も無いように見えました。先輩とのコミュニケーションもとれて、申し分の無い新人でした。夜勤のトレーニングに入る前日、彼女は出勤できなくなりました。電話ではやりとりしていたものの、彼女に対面したのは1週間後でした。彼女の憔悴しきった様子を見て、私は言葉を失いました。それから、彼女は休職して退職しました。私の中では「なんで気づいてあげられなかったんだろう」「1ヶ月前に戻れたら、彼女とどう関われるだろう」そんな事ばかり考えていました。そんな時に受けたのが、看護管理研修でした。講師の一人の先生が「これからの時代、レジリエンスが必要になってくる」と言う一言に、何かピンとくるものを感じ、調べてみました。「レジリエンスは退職してしまった、彼女のような看護師を救う事が出来るかもしれない」と思い、学び始めました。
ー実際にどのような形で活動をされていますか?
平成29年2月2日に神奈川県看護協会横須賀支部主催の講演会でレジリエンスについて話しました。テーマは「レジリエンスを鍛える~折れない心を育てる~」。
看護師に向けての開催でしたが、参加者は看護師の他にも、介護職の方や一般市民の方の参加もありました。70名定員でしたが応募が上回り、会場の都合でお断りした方もいたそうです。
また、平成27年11月に新潟県の湯之谷中学校に招かれ、中学生に向けた講演会を実施しました。180名の生徒や保護者の方がきいてくださいました。テーマは「レジリエンスを鍛える~へこんでも折れない心を育てよう~」。
ー今後はどのように活動を育てて行きたいとお考えですか?
現在は、友人達のご縁から、病院や看護協会の支部で話をする機会を得ています。自主開催をしたり、広報活動をして、もっと広く看護師達にレジリエンスを知ってもらう場を作って行きたいです。
ー他のトレーナーの皆さんや受講を検討されている方へメッセージを お願いします。
レジリエンスは、「逆境を乗り越えるための力」と言うのはもちろんの事、「自分を成長させてくれる力」「幸せになる力」「人間性を磨いてくれる力」でもあると、学べば学ぶほどその奥深さを実感しています。レジリエンスがもたらしてくれるものは、計り知れません。是非、多くの方に学んで欲しいと願っています。
江口智子さん(認定レジリエンス・トレーナー)
現在フリーの看護師をしながら、レジリエンスの伝道師として活動中。 経歴は、看護学校卒業後看護師として病院に就職し6年の勤務ののち結婚退職し以後、11年間専業主婦を経験。11年のブランクを抱え、再び病院に看護師として復職を果たす。 復職して11年勤務、この間看護主任、看護師長、副看護部長を経験。勤務時代にレジリエ ンスを知り、院内の教育に取り入れていた。院外で話す機会も頂き、話せば話すほど、もっ と広く看護師たちにレジリエンスを広めたいと思い、2016年病院を退職し現在に至る。 |