★★初めての方へ

代表の挨拶

この度、海外で注目を集める「ポジティブ教育」を国内で紹介し、
次の日本を担う子どもたちや若者たちが幸せでたくましく生きる力、
そして意欲をもって学び続ける力をはぐくむことを目的として、
当協会を設立するにいたりました。

「ポジティブ教育」は最新の心理学であるポジティブ心理学を教育に応用した分野です。

幸せで豊かな心を養い、学習のやる気や意義を高める「ウェルビーイング」。
テストやスポーツで困難や失敗に直面してもあきらめずに立ち直る「レジリエンス」。
この二つの心理的能力を伸ばすことを中心としています。

世界では「自尊感情教育」や「社会的・感情的学習(SEL)」の次の教育メソッドとして、
学校や地域の青少年教育、そして子育てに活かされています。
私たちは「ポジティブ教育」の熱意ある先駆者として、
都内の高校や国内の小学校にそのプログラムを導入し、エビデンスを重ねてきました。

そこで得たのは、予想以上の調査結果と授業に出席した生徒のポジティブな変化でした。
目が輝き、自信がみなぎり、「これから失敗することがあるかもしれないが、その経験には何か意味があると考え、前向きに人生を送っていきたい」と語る生徒の言葉は、
講師の励みと喜びとなりました。

日本ではまだ種が蒔かれたばかりの「ポジティブ教育」ですが、
次の世代に何か意味あるものを残したいと考える教育関係者・カウンセラー・子育て熱心なご両親と共に、当協会を通した前向きな活動を進めて参りたいと思います。

日本ポジティブ教育協会 代表理事
足立 啓美


ポジティブ教育とは?

「ポジティブ教育」とは、新しい心理学の潮流として知られる「ポジティブ心理学」のコア研究である「ウェルビーイングの向上」「レジリエンス(再起力)の育成」「青少年の強みとしての徳性の開発」を教育カリキュラムの中に取り入れることで、学業成績偏重になりがちな学校教育に新たなバランスをとることを目的としています。海外の教育現場では3つの問題に悩まされて来ました。1. ストレスを起因としたうつ病の若年化の問題
2. 学校の授業における学ぶ意欲の低下の問題
3. いじめをまねく徳性や関係性の問題そのために、自尊感情教育、社会的・感情的教育、エンカウンター教育などのさまざまな方法が取り入れられてきましたが、その最も新しい研究として注目を集めているのが「ポジティブ教育」です。 

ポジティブ教育の便益


過去の学校現場での研究から、ポジティブ教育の導入には以下のメリットがあることがわかっています。

  • ウェルビーイング(幸福度)の増加
  • 自己効力感の高まり
  • ポジティブ感情の増加による創造力、学習力などの良い影響
  • 学校での適応能力の向上と人間関係の改善
  • 抑うつの徴候の低下と心の健康度の向上
  • ストレスや失敗に対しての対処力の強化

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この成果は、以下に最も有名な事例としてあげるオーストラリアのジーロン グラマー スクールを始め、海外のエリート子女が通う名門校において実証されています。


ポジティブ教育 国内の導入事例

私立高校の事例

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都内の高校において、海外へ留学する前の生徒や受験前の不安とストレスを抱える学生に『レジリエンス・トレーニング』が導入されました。

小学校の事例

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横浜市内の小学校四年生と五年生の授業で『レジリエンス・トレーニング』が導入されました。子供達にわかりやすい形で教師が工夫をしている様子が伺えます。レジリエンスを「あきらめない力」と解釈しています。


ジーロン グラマー スクールにおけるポジティブ教育の例

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ジーロン グラマー スクールは、オックスフォード大やケンブリッジ大などの世界のトップ大学に卒業生を輩出する名門進学校として有名な、南オーストラリアにある裕福な家庭の子女が通うボーディングスクールです。学校全体の課題として、保護者の高まる期待に応え、最高の教育環境を提供するために「学校成績の向上以外の何か」を必要とし模索していました。そこでジーロン グラマー スクールの理事らは「ポジティブ心理学」に注目し、米・ペンシルベニア大学のマーティン・セリグマン教授と彼の研究所チームをアメリカから招き、独自のポジティブ教育を開発する一大プロジェクトを実施しました。それは、初等科から高等科までのカリキュラムを含む包括的なもの(ホールスクールアプローチ、Whole School Approach)でした。ポジティブ教育は生徒達のポジティブな感情や徳性などを養うことに焦点をあてています。ポジティブ心理学者の20年以上に及ぶ調査において、その新しい教育カリキュラムの導入が創造力を上げ、批判的かつ論理的な思考を増し、うつの徴候を抑え、生徒の不安障害を解消し、困難や逆境に対しての再起力を養うことが可能なことはわかっていました。まず手始めとしてジーロン グラマー スクールで働く160人以上の教員がポジティブ心理学の理論と実践法を学習する集中研修に参加。その後、教員はポジティブ心理学の応用を自分の受け持つクラスやスポーツ活動において活用しています。

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ジーロン グラマー スクールにおけるポジティブ教育は
1)ポジティブな感情の経験を増やし、
2)生徒に自分の強みを本人の学校生活と地域での課外活動で活かすことを励まし、
3)将来の人生目的を見いだし、
地域社会に意味ある違いを生み出すために有意義に生きることを奨励することを目的としています。

初等科から高等科までの生徒達は、以下の7つのテーマを網羅する教養科目を学習することになります。

  1. 感情
  2. 感謝
  3. 強み
  4. 創造性
  5. 自己効力感
  6. 再起力
  7. マインドフルネス

さらにより専門科目として「レジリエンス」が、思春期の生徒が直面しがちな問題を乗り越えるための再起力を培うために行われました。

  • 説明スタイル
  • 思考の罠
  • 深層にある思い込みを知る
  • 思い込みに挑戦する
  • 見解を拡げる
  • 即戦再起力

ジーロン グラマー スクールでは、2011年までに900人以上の生徒がポジティブ教育のカリキュラムを終えました。そして現在では、ポジティブ教育を行う名門校として、当校のブランド形成と他校との差別化につながり、受験者数の急増と生徒の学校満足度の向上、保護者の評価アップと教員・スタッフの定着率増加といったポジティブな結果を得ています。

(参考・引用元: ジーロン グラマー スクールHP)リンクはこちら120Doticon_wht_Right

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